ID-319 石油製品の発火点及び引火点との関係について 発火点や引火点及び燃焼点はそれぞれ物質の燃焼特性を示す数値ですが、一般的にはよく混同されて考えられているようです。また、発火点については普通の管理・取引上等で試験されることはなく、特殊な目的のために要求される事もありますが、実測される事は滅多になく、大抵は文献値が利用されているようです。
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引火点(℃) | 発火点(℃) | |
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ガソリン 灯油 軽油 重油 潤滑油 | <20 50 80 80〜100 120〜350 |
510〜550 400〜500 300〜350 300〜450 250〜350 |
発火点は、よく引火点や燃焼点と関係があるように考えられますが、直接の関係はありません。従って引火点が低いからといって必ずしも発火点が低いとは限りません。むしろ炭化水素の場合、同族体ならば沸点の上昇(つまり引火点の上昇)とともに発火点が低下する傾向を示します。また同一分子量ならば、パラフィン < ナフテン < 芳香族 の順に発火点が高くなります。
上記に石油製品の引火点と発火点を示しますが、石油製品の場合、軽質油の引火点は重質油のそれに比べて著しく低いが、発火点は逆に高いのが普通です。これは重質油の方が軽質油に比べて活性化されやすいために酸化、分解を起こしやすいといわれています。しかし、この両者の差異は活性化のされやすさの他にも熱伝導度や他の因子によっても影響をうけると考えられています。 |